販売スタイルについて
今、ハンドメイド作家には、どのような販売スタイルがあるかまとめてみました。
まず、大きく展示販売か、ネット販売かの違いがあります。一方の長所がもう一方の短所になっているのですが、恐らく今後ハンドメイド作品の市場そのものが徐々にネット中心になっていくのではないか、と思います。では、店頭販売から
1 イベント会場での販売。
これは、今自分がメインとしている販売スタイルで、メリットはお客さんと直接触れあえること。しかし、ここ数年、代理購入が増えてきて、このメリットが次第に薄れてきました。東京在住だと、毎月どこかで大きなイベントが開催されているので、出展に困らないのですが、地方在住だと、そもそもイベント参加は難しいでしょう。
2 個展・グループ展を開催。
グループ展は小規模で、開催場所や時間など、小回りがきくメリットがありますが、主催者(責任者)の負担が大きいと思います。
個展は、一定数のFANがいないと、開催は難しいでしょうが、独自の世界観を構築できるため、この販売スタイルが、作家として最も幸せだと思います。ご存じのとおり、人気作家の中には、このスタイルだけで販売している方もいます。
3 委託販売。
雑貨店やカフェ等に置いてもらい、売れたら、一定率のマージンを払うスタイル。
ネット販売がない時代は、これがメインの方も多かったのでしょうが、特に大都市だと、40~50%のマージンを払うことになるので、なかなか厳しいです。僕もスタート時は、宣伝もかねて、4~5店でお願いしていましたが、今はやっていません。
次はネット販売ですが、
1 マーケットプレイス等で販売。
ミンネ、クリーマ、ヤフオクなど、現在、数え切れないくらいのマーケットプレイスがあり、ハンドメイドを販売するとき、誰もが最初に考えるスタイルかと思います。
それぞれ、掛け率も違うし、訪れる客層も違うようですが、最初は、これがベストの販売スタイルだと思います。
ただ、客層が玉石混交で、嫌な思いをすることもあるようです。
2 自分のSNS・ホームページで販売。
ある程度フォロワーが増えてきたら、SNSやホームページで売れるようになると思いますが、客層は自分のFANが中心となるため、あまり取引でトラブルを起こすことは少ないと思います。
さて、どの販売スタイルが良いか。個展で人が呼べるなら個展がベスト、補助的にSNSやHPで売る、ということでしょうか。実際は、最初からこの方法をとるのは無理があるので、イベント会場やマーケットプレイスで地道に売っていくしかないのでしょうが。
今年、第6回の幽玄展が8月12日~16日までの間、開催されましたので、レポートさせて頂きます。僕は、15日(月)午後に行きました。
ここ4年は、文京区千駄木の「WhiteGallery」で開催されていますが、約20名の作家が、各3~5点程度出展し、主催者の加藤日砂さん、保科直人さんご夫婦が、店内ディスプレイをされています。また、お二人が企画した、楽しいイベントが盛りだくさんです。
展示は、作家ごとではなく、各作品が混ざった状態で、抜群のセンスで配置されています。
この展示がすでにアートで、これを観るだけでも価値があります。
今年は、ノベルティの「幽玄ちゃん」を各出展者(昨年はなんと日砂さんが、一人で数十点制作されました。)が2点づつ制作しましたが、これらも展示され、各作家さんの個性ある幽玄ちゃんを観ることができました。幽玄ちゃんは、出展作品購入者にランダムに配られるようです。
初日の午前中に作品購入の抽選会があり、僕は初日に行けなかったのですが、100人を超える人が押し寄せ、大変な賑わいだったようです。
出展者は毎年少しずつ入れ替わり、ここ数年は、僕が尊敬する作家さんの参入があいつぎ、今年は湊敦子さん(谷中のzoo)大國早苗さんが参加され、期待はマックスとなりました。
大変な力作が並び、思わず足が止まり、しばらく離れられない作品が数多くありました。
1回目から参加している僕としては、以前は気楽な気持ちで参加していたのに、だんだん
気が抜けない展示会になってきています。
正直、この展示会には、斬新なチャレンジ作品を出そう、とは思うものの、思うような作品は出せないでいるのですが。
これから参入する人には、かなりプレッシャーがかかるのではないでしょうか。今後は、幽玄展に出展することが、作家のステイタスになる日がくるのではないでしょうか(もう既に来ているかも?)。
主催者のお二人の大変な努力に敬意を表しつつ、今後の幽玄展の発展をお祈りします。毎年パワーアップしていくこの展示会は、一体どこまで行くのでしょう。
昨日参加したアイドール東京vol65が無事終了しました。
数日前より、新型コロナ陽性者が激増していたため、どうなることかと危惧していましたが、結果は大盛況で、会場内のあちこちで密な状態が見られましたが、皆、コロナはキツめのただの風邪と思うようになったのか、マスクをしていなければ、コロナ禍前と全く変わらない状況でした。なんと、参加ブースは500を超えていました(ちなみにドールワールドが150、来週のベアコンベンションは100位。)2年前の閑散とした会場が嘘のようです。
当然僕は「ぬいぐるみ」枠で参加したのですが、今回はたったの8人(ぬいぐるみだけど、それ以外の枠で参加した人が数名いましたが。)。
カウントはしていませんが、何故か、毎回減っているような気がします。僕が最初に参加した5年前は、確か20人いたと記憶しています。
会場は盛り上がっていましたが、ぬいぐるみゾーンは残念ながら淋しい限りでした。
僕自身のブースは、お陰様で、この前のドールワールドと変わららず、お客さんに来て頂きましたが、先行入場したにもかかわらず買えない方がいらっしゃたため、次回以降は1人辺りの購入点数に制限を設けようと思います。
また、11月のネイアニでは、お一人様1点に限り、SNSを通じて、お取り置きをさせていただこうかな、とも思っています。そうすれば、僕の作品が欲しい方に最低1点はお届けできると思いますので。
(なお、今後の状況にも寄りますが、今のところ、会場での抽選販売は考えていません。)
アイドール主催者に対して、特に要望はないのですが、今後はもっとテディベア作家、ぬいぐるみ作家にも沢山参加してもらいたいなと思います。
現在、ぬいぐるみのゾーンが狭いので、気づかないお客さんも大勢いると思いますし、アイドールでもぬいぐるみが買えるんだ、ということが知れ渡れば、もっとぬいぐるみゾーンが盛り上がると思います。
(ただし、ドールのお持たせでぬいぐるみを買う人が大半なので、現状では大きめの作品は売りにくいと思います。)
これを読んで頂いたぬいぐるみ作家の皆様、是非次回の参加を検討してみてください。
アート、クラフト、ホビーの世界では、謙虚さと自信は相対するものではないと思いますが、あまりに謙虚な人は、何事も成しえないと思います。
「自分なんかより、もっと才能がある人が沢山いる」「まだまだ時期尚早」などと、謙遜していれば、根拠のない自信と行動力を持った人に、自分が望んでいたものを奪われてしまいます。これが現実です。
結局、実力や才能はとても大切ですが、あまりにも現状がお粗末な場合は別として、まずは行動に移すことではないでしょうか。ネット販売、展示会の出展は勇気を持って望みましょう。
とにかく、自分は、「自分より上がいるのは当たり前であり、それを思うとなにもできない。」ということを忘れないようにしています。
例えば、あなたがオリジナリティの高い、独創的な世界を時間をかけて作り上げても、同じようなことを考えている人がいて、さきに発表したら、それの世界観があなたの劣化版だとしても、あなたはコピーした人、といわれかねないのです。
なので、ある程度の準備ができれば、堂々と打って出るべきです。
そして、ここが肝心な点ですが、行動に移す場合、あらゆる角度から、やれるだけのことをやって、出来る限り、小さく小さく試していく、とにかく、数多く試す!ダイズを転がす!、ということ。
色々と、小さく試して、手ごたえを感じたら、先に進む、このやり方が一番だと思います。
後は、何を試すか、というアイデアを沢山持っておくことでしょうか。色々試したおかげで、僕も、多少(ほんとに多少ですが。)とも売れるようになったのだと思います。
「下手な鉄炮も数打てば当たる」というのは、真実である、と僕は信じています。
これは自慢話ではなく、いまひとつ行動に移せない方へのエールとして書いてみました。