作品の値段について

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目つき悪いなあ

ハンドメイド作家にとって、悩ましいことのひとつに、作品の値段をどう設定するか、という問題があります。

多くの人は、販売を開始する時、すでに活躍している同ジャンルの作家を参考に、同程度の価格か、それより少し安い価格をつけているのではないでしょうか。

通常の商売では、原価に利益を乗せます。

自分の1時間当たりの作業単価(世間相場)に、かかった製作時間を掛け、それに材料費に幾ばくかの利益を乗せる、というのがビジネスの常識ですが、ハンドメイド系の作家がこのスタイルで価格設定した場合、かなり高額になってしまいます。

大体の作家は、自分の作業単価を計算しておらず、赤字にならないよう、原価に少し利益を乗せる程度で価格設定しています。

それでも、ハンドメイドに馴染みのないお客さんは、大量生産のプロダクト品と比較して、なぜこんなに高いのか、と思うようです。

まあ、実際に買って頂くのは、ハンドメイドの何たるかを理解している方なので、どう思われようが、構わないのですが。

僕の場合、まだまだマニア層には知名度が低いと思われるので、多くの覚えて頂きたいために、少し安目の価格設定をしています。

よく「自分が買ってもいいと思う値段をつけろ」という方がいますが、そういう観点からみれば、現時点の自分の作品は、まだ高いかも、と思う時もあります。

このブログを読んでくださる方に正直に告白しますが、今後は、お客さんの反応を見ながら、色々付加価値をつけていって、少しずつ値段を上げていきたいな、と思っています。

何故なら、安い値段の作品は、それなりの扱いしかされないからです。

時々、趣味でやっているからという理由で、とんでもない安い値段(一般的な価格帯の半値以下。)で販売している方がいますが、これは市場を荒らすだけではなく、その方の作品の価値も下げていると思うのですが、どうでしょうか。

逆にとんでもない高額な価格をつけている方もいますが、買う方がいる以上は、その方にとって全く問題ない、と思います(買う方がいなくても周囲に悪影響はないと思います。)。むしろそういう方が、市場自体の価値を上げてくれるので、素晴らしいことです。

 

1点ものなら、心底気に入った方にとって、値段など関係なくなるは思うのですが、作り手にとって、価格を上げていく、というのは、とても勇気がいる行為です。