人の好み

i-ppoたおか 田岡正臣 経堂 東京 テディベア
シンバルが足りないよ

「人の好みは千差万別」ということは言葉ではわかっていても、自分の作品については、なかなか理解できず、往々にして誤解してしまいます。

千差万別とは言え、多くの人に好まれ、指示される作品もあります。

今まで数多くの展示会に出展してきましたが、多くのコメントを頂き、触ってもらえる作品は、「好まれているな」ということが、直ぐにわかります。大体において、注目された作品は早目に買って頂ける傾向にあります

それに反して、長い期間に渡って、ほとんど無視されるような作品もあります。

自分が気に入っているものが、周囲に注目さるかどうかは、関連性はありません。

何故これが理解されないのだろう、と不思議に思う作品もあります。

残念ながら、展示会のスペースが制限されている場合は、注目されなかった作品は置いていきます。但し、作品の展示スペースが広い場合は、そのような作品も持っていきます。

ところが、長い間、くすぶっていた作品も、突然、誰かに発見されることがあるのです。

昨年の12月にも、そのようなことがあり、嬉しいし、かつ、ほっとします。

その時は、「人の好みは千差万別だな」と実感します。

どの作品も、いつかは誰かに発見されると思えば、作り手としては、救いになりますが、そんな甘いものではないでしょう。

多くの人に好まれる傾向は、沢山の作品を見ていると大体わかってきます。

作り手として難儀なのは、自分の作りたい傾向を抑えてまで、多くの人に好まれる方向に合わせたくない、ということです(中には、そのような人もいますが。)

自分の作りたい作品が、たまたま多くの人に好まれる傾向にある人がいいのですが、大抵の場合、オリジナリティの高い作品は、人を選びます。

自分としては、常に、自分の作りたい方向と、多くの人に指示される方向の妥協点、バランスを図っているつもりです(本物のアーティストは、そんなことは気にしないと思いますが。)。

しかし、気がつくと、自分も世間に迎合した作品を作っていることがあり、ガックリします(インスタを始めてから、その傾向が多くなりました。)

好きなように作って、誰かに発見してもらう、というのが理想的なのですが、なかなか難しいですね。