モコモコの質感について1

僕は、アクセサリーも制作しますが、現在は、主として、動物の人形、ぬいぐるみの制作がメインとなっています。

質感全般についての考えは、以前書かせていただいたので、今回は、特にファー(毛)について、特に思うことを、2回にわたって、書かせていただこうと思います。

今は、陶器や和紙の作品も制作していますが、動物の人形、ぬいぐるみの質感としては、モコモコ、フサフサの毛を持った作品が、最も動物らしく、カワイイのも、間違いのないことで、人気も高いと思います(自分としては、陶器や和紙の質感も大好きなのですが。)。

まず、自分の基本的なスタンスとして、制作にあたっては、様々な素材を用いて、質感を楽しみたい、と思っています。

現在、このモコモコのジャンル?としては、チクチクの羊毛フェルトが、主流といってもいいくらい、作家さんも、すごい勢いで増えています。

僕も、手法は少し違いすが、羊毛シートを使った作品を作っています。

沢山の作家さんが、羊毛フェルトを使って、個性を発揮し、オリジナリティの高い、素晴らしい作品を数多く、発表しています。

(成形の自由度が高い羊毛フェルトでは、技術が上がると、本物と見間違うくらい、リアルに犬や猫を制作する方がいますが、個人的には、好きではありません。職人技として凄いことは認めますが、個性やオリジナリティが感じられません。)

しかし、羊毛フェルトの世界は、素材で個性を発揮するのは、難しいと思います。

それゆえ、インスタで、羊毛フェルト作家さんの作品をぼんやり見ていると、どれもこれも同じに見えてきます。ここが、型崩れしやすいことと併せて、羊毛フェルトの最大の欠点です。

 ぬいぐるみや、テディベアの世界は、素材(布、モヘア、アルパカ、ビスコース、シルク、ウール、フェイクファー等々)を選ぶ自由があって、全く存在感の異なる作品を、色々と制作できます。

但し、こちらも大いなる欠点があり、型紙に縛られるため、成形の自由度が、羊毛フェルトに比べ、問題にならないくらい低いのです。

 

モコモコで、かつ、型紙にも、素材にも縛られない、自由度の高い作品を作れないものか、というのが、ずっと以前からの課題でした。(次回に続く)