珍獣にはまる1

色々な動物の人形・ぬいぐるみを作ってきました。

やはり、猫、くま、うさぎ、キツネなどの、定番人気の動物たちは、それになりに人目を引くのですが、もう、色々な人が、遣り尽した感があって、工夫をしても、既に誰かがやっている、という感じです。

極力個性的な作品創りをしたいな、と思っていますので、定番人気の動物たちを創るのは、なかなか難しいものがあります。ネコは、殆どの人が作りますが、全く新しい発想は、出にくいものです。

そこで、最近は、モチーフそのもののが、珍しく、かつ魅力的な動物を探して、作っています。

先日の、ドールワールドフェスティバルで、ふたつ向こうのブースの人が、石膏粘土で、耳の長い、ほっそりとした優美で美しい猫を、幾つも作っていたので、「はて、こんな優美なネコがいるのだろうか、この方の造形によるものなのだろうか?」と疑問に思い、訊ねてみたら、サーバルキャットという、実在する、中央アフリカに生息する中型の野生のネコでした。

僕の場合、気持ちが惹かれるのは、こんな優美な動物ではなく、どこか、ふざけたユーモラスなところがある、あるいは、ちょっとブサイクな動物達なので、このネコの存在は、全く気づきませんでした。

今回と次回は、今、好んで作っている、珍獣たちを紹介します。

まず、一番のお気に入りが、「チベット砂キツネ」。

これは、既に一部の人達には相当な人気の狐で、SNSなどで、おっさんキツネとして、紹介されることが多いのですが、一般的には、まだまだ知られていません。

写真で見るとわかりますが、ジト目で、間延びのした、中年のオヤジ顔をした、なんともユーモラスなキツネです。

様々な素材で作っていますが、「あっ、スナキツネだ」と気づく人もいて、笑いを誘うキツネです。

今回は、もうひとつ紹介しましょう。

「ビスカッチャ」といって、南米は、アンデスの山の上に住む、不思議なネズミですが、どうみてもウサギにしか見えない長い耳を持っています。しっぽが太くて長いので、後ろからみたら、うさぎでないことがわかりますが・・・。

ビスカッチャの面白いのは、いつもボーとして、眠たそうにしているところ。

この動物をネットで発見した時は、あまりのふざけた容姿に、大笑いしてしまいました。

眠たそうなウサギと思って買っていかれる人には、必ず、ビスカッチャというネズミであることを説明しますが、むしろ、不思議なねずみであることを、喜んでもらえるようです。

(次回に続く。)