SC釉は使える!

陶人形を制作する場合、陶土の選定もさることながら、釉薬に何を使うか、が相当重要なポイントとなります。

僕の場合、赤や紫、スカイブルーなど、鮮やかな発色が必要な場合が多いので、下絵の具に透明釉をかける手法では、ビビッドな色調が再現できません。

そこで、僕は、大抵の場合、アメリカ製のSC釉を使用しています。

鮮やかな赤、透き通るようなブルー、芳醇な紫を表現したければ、SC釉を使うことをお勧めします。

焼成温度は、1013°C1243°C

釉薬として使用していますが、下絵の具として使い、透明釉をかけても、しっかりとした色が出ます。 もう、今となっては、釉薬の万能選手として、陶人形制作には手放せません。

但し、使う場合の注意点が二つばかりあります。

他の釉薬も同じことですが、かけた釉の色がそのまま反映しません。

焼成温度によっても、相当異なってきます。SC釉の場合、70色の中から、この色で表現したい、色合いを選びに選んで使うので、微妙な色合いの違いが気になります。

これは、使ううちに次第に、仕上がりが想定できるようになるので、まあ慣れが解決します。

次に、色むらについて。

鮮やかな赤を表現したいときなど、最低でも3回は塗らないと、色むらができます。

表現したい色合いに応じて2~4回に塗り別けますが、これが少し面倒。

ごくまれに、焼成温度が影響しているのか、3回塗ったのに、色むらが出ることもあります(だから、用心して5回位塗ることもあります。)。

まあ、これも慣れが解決するでしょう。

この2点さえクリアできれば、陶人形を制作するのに、こんな便利な釉薬はありません。

 

なお、現在この釉薬を入手するには、日本の代理店である、()ヒューステン(東京都杉並区下井草3-15-8)に行って直接購入するか、ネットで購入(hus-10Com)するかの2択しかありません。東急ハンズか、世界堂あたりで扱っていると便利なのですが、会社の方にお尋ねしたところ、小売店で買える見込みは、今のところ、なさそうです。

 

 下井草にいけば、SC釉だけでなく、日本ではあまり馴染みがない、不思議な釉薬やツールも揃っていますので、東京近郊の方は、是非一度、下井草まで行くことをお勧めします。

 

 会社の方が、親切丁寧に、詳しく、釉薬やツールの解説をしてくれます。