本当に久しぶりに、日本のぬいぐるみ・テディベア作家さんを紹介します。
日本の作家さんは、必ず直接ご本人の承諾を得て、紹介することにしていますので、ごくたまにしかできません。それに、自分よりはるかにベテランの方を紹介するのは、おこがましいので、キャリアが自分と左程変わらない方に限って紹介しています。
前回のblogでお伝えした通り、北海道の作家さんで、「ぱん」さん、ブランド名が、「子グマ三号」です。
先日の恵比寿で開催されたテディベアフェスティバルで、初めてお会いしましました。
この、「子グマ三号」という名称は、「ぱん」さんと「ちり」さん(実の妹さん)の、姉妹二人での、ブランド名だそうです。
活動歴も、まだ数年と日が浅く、年齢もお若いので、これからドンドン活躍されるようになるのでは、と思っています。
「ぱん」さんを知るきっかけとなったのは、インスタ(pan_chiki)上で、たまたま出会ったことで、相互フォローして、コメントもやりとりしていました。
今回、事前に出展者名簿に載っていたので、本人と作品にお目にかかれるのを楽しみにしていました。
この方の作品には、勝手な思い込みかもしれませんが、どこが自分との共通点を感じ、ホッとするのです。
実験的な作品も多く、チャレンジ精神豊かなところにも惹かれています。
亀さん、鬼さん、ペンギンさんの、おとぼけ加減には、最初見たとき衝撃を受けました。
最近、度肝を抜かれたのは、写真の金魚ちゃんで、最初インスタで見たとき、得体のしれない生物が出てきて、「??」と思ったのですが、フェスタの会場で見ると、金魚的なしっぽがついていて、やはり、チャーミングな金魚なのです。
インスタのアイコンになっているねずみの「ズミー」も、ほぼ自分が目指す、「ぶさかわ」、「癒し系」です。特別可愛くはないのに、どこか気になって、何故か、放っておけない子という言いかもできますが(これは誉め言葉です。)。
本当に新作が楽しみな作家さんです。
この文章を読んで興味がわいた方は、是非「ぱん」さんのインスタを訪ねてみてくださいね。
今年も、恵比寿で、ジャパンテディベアフェスティバル2018が、3月17日から18日の2日間に渡って開催され、昨日無事終了しました。
このイベントの搬入は、前日の金曜日17日にあったのですが、昨年の後半より、宅配便の使用を止めて、すべて搬入を手持ちにしていることは、以前ブログでお伝えしましたと思います。
しかし、テストすると、今回かなり荷物が多くなり、段ボールが、キャリングカートから大きくはみ出る結果になりました。
当然、手持ちでいく決断は、天気予報で、18日が晴れであることを確認してからだったのですが、なんと前日の午後から、晴れの予想が、曇りのち雨に変わり、焦りました。
荷物が大きいので、両手でカートを引く必要があったので、雨だと宅配便に変更だな、と思っていたのですが、前日にわかっても間に合いません。どうやら今回はずぶ濡れになりそうで、本当にがっかりしました。
幸い、当日恵比寿に行くまでは、殆ど雨に降られず、搬入が終わった帰りに、小雨に見舞われました。
2日間のイベントについてですが、初日の2時ころまでは大変な賑わいでした。
人気作家さんの作品は、初日に売り切れるので、それを知っている人は必ず初日の午前中に来ます。2日目は、かなり人もまばらで、皆、出展者同士の情報交換に精を出していました。
(出展者としては、この時間が、また楽しいです。)
僕は、以前から、インスタでお気に入りの作家、札幌在住の「ぱん」さん(又の名を「こぐま三号」)にお会いできて、大変満足でした(この方については、次回のブログで詳しくご紹介します。)
このイベントは、何故か、自分との相性が良く、前回最高の売り上げを達成したのですが、今回さらにそれを更新できました。
また、この業界?では大御所の人気作家である、Sさんと、Hさんに、作品に対するお褒めの言葉を頂き、なんと作品まで買って頂きました(実はこのお二人のお名前と作品は、良く存じ上げていたのですが、お顔とお名前・作品が一致しておらず、買って頂いた後で気づいて、大変恐縮し、冷や汗も出ました。)
ということで、今回は、帰り道、大変上機嫌で帰路につくことが出来ました。
下高井戸にアトリエを持って、あっという間に1カ月以上が経過しました。
以前からアトリエを持つことに憧れを抱いていたことは、過去のブログにも書きましたが、自分だけのアトリエ、兼教室を持ってみると、想像していた以上に良かったことがいくつかあります。
今後アトリエを持つことを予定している人の参考になればと思って書きます。
1 教室の予定がない日は全く一人なので、6人掛けのテーブルに材料を広げるだけ広げることが出来て、創作の効率がアップする。
2 他人の目を気にすることなく、作業に集中できる(独り言が多くなります。)。
3 日常生活と分断されているので、自宅とは全く異なった気持ちで取り組むことができる。これは以前いたコワーキングスペースでも自宅とは異なった気持ちになることはできましたが、スペースを自分で自由にアレンジできるので、没入度合いが違います。
他人の目がないので、何をどのようにやっても良い、ということなのですが、裏返せば、こう書くと、良いことだらけですが、その分、お咎めもお叱りもないので、だらける時も、徹底してだらけます。
そこで、自分なりにルールを設けました。
自分にとってだらける3大要素、テレビ、ごろ寝、ネットをシャットアウトすることにしました。まあ、自分だけのスペースなのですから快適さを追求すれば、気分転換にこれらを楽しめるような環境を作ってもいいのですが。そこはストイックに、テレビは置かない、ごろ寝できるスペースを作らない、Wifiを導入しない、ということにしました。作業用にモバイルパソコンをアトリエに持ち込んでいるので、ネットを見ようと思えばテザリングで見ることはできるのですが、普段はカバンにしまっているので、ちょっと見ようかと思っても、出して立ち上げるのが結構面倒くさいので、これが抑制になっています。
ごろ寝しない代わりに、椅子に座って居眠りすることもありますが、まあせいぜい20~30分程度。
息抜きには、ウクレレを弾いています(精々30分も弾けば、終わるので、ちょうどよい息抜きになっています。)
けっこうストイックな生活を送っていますが、家に帰った時に、新鮮な気持ち(家に帰ったらだらけます。)になれるので、今のところ、ちょうどいいバランスを保てています。
時々ナマケモノをモチーフに作品を作ります。
少し前まで、ナマケモノが、人形やぬいぐるみ、イラストのモチーフになることは少なかったのに、今や全国的にかなりの人気者です。
いや、日本だけでなく、インスタで見る限り、世界的な人気者になったようです。
なんといっても、あの常に笑っているような、ゆるゆるの顔に癒されます。
何故、常にあのような笑顔をたたえているのでしょうか。
もう、創っているだけで癒されるのは、たぶんナマケモノだけでしょう。
自分がセッカチな性格だけに、やわらかい表情を作っていると和みます。
ナマケモノは、調べれば調べるほど愛着が沸く動物なのですが、1日の睡眠時間が20時間というのにも驚きますが、1日の食事が葉っぱ8グラムというのには驚愕します。
80グラムではなく、8グラムですよ。想像しても、とても信じられない量ですよね。
ナマケモノは、1日中殆ど動かないのですが、動かないことで、エネルギーの消費を極限まで抑えている、超エコロジカルな、生き物なんですね。
さて、このナマケモノを制作する時、特徴的なのが、あの長い前足と爪。
(以前、ナマケモノが地上で這っている動画をみましたが、樹の上ではあんなに愛らしいのに、地上に降りると、腕がクモのように長くで、グロテスクでがっかりしたのを覚えています。)
大体爪は樹脂粘土で作ります(触るとチクリと痛い。)。ずっと肉食動物に襲われた時の武器と思っていたのですが、これは単なる樹にぶらさがるときの、引っかけ用であって、武器ではないことを最近知りました。
全くといっていいほど、戦闘能力がないのです。さらに言えば、戦う気ゼロ。
ワシやピューマに襲われたら、悟りきって、(ガンジーのように)無抵抗主義で食われていくのです。時速160mですから、逃げても絶対逃げ切れないのです。
もう調べれば調べるほど、ナマケモノは、不思議で愛おしい動物です。
ナマケモノの排泄は10日に1回なのですが、有名な話ですが、この時だけは危険を顧みず(この時に食われるらしい)、樹から降りで、自分がぶらさがっていた樹の根本に排泄するそうです。何故かというと、樹に栄養を返すためらしい。
どこまでもエコで、いじらしい動物だと思いながら、ナマケモノを制作しています。
人形やぬいぐるみを作る際、かなりの人が、しばらくすると、引き立て役、わき役を作りたくなってくるようです(写真は、くまとしゃけがセットになった、メンバーの作品です。しゃけは、わき役ですが、とてもゴージャスで、今にも動き出しそうですね。)。
ドールなら、服や靴などの装飾品がわき役でしょう。
また、ドールの場合、動物のぬいぐるみや人形がドールを引き立てるわき役になっているイ写真が沢山インスタにアップされています。
僕が作っている動物の人形やぬいぐるみの世界では、ドールに比べて比較的わき役が少ないのですが、僕のように、動物の人形やぬいぐるみは、すっぽんぽん、裸が一番と思い、なにも足さない派は、どんどん少数派になってきました。
動物に服を着せるのは、ベストや帽子程度はいいとしても、ドレスを着たクマなどを見ていると、一体どっちが主役だ、と思いたくなる作品もあります。
などと、偉そうなことを言っていますが、僕の場合、本当のところを言えば、本体(動物のこと)を作るのが精一杯で、引き立てアイテムを作るほど余裕も余力もない、というのが正直なところです。
いや、余裕や余力が仮にあったとしても、本体にマッチした、素敵な引き立てアイテムを作るセンスがないのかもしれません。
展示会で、他の人の作品を見て回ると、ぬいぐるみに、ちょっとした首飾りやアクセサリーをつけたり、ベストのような軽い服で、本体をグッと引き立てている人を見ると、センスがいいな、と思います。
こういう人は、大抵展示スペースのインテリアも、名刺のデザインも、おしゃれで素晴らしいので、自分には到達できそうにない世界かな、と思ったりします(この辺り、男性作家には越えられない壁がありそうです。)。
当教室でも、長く通っている人は、作品に色々小物をつけ始めています。
皆、とても楽しそうに本体に合わせて引き立て役を作っているので、主役とわき役がトータルで、ひとつの作品なのかな、と思います。
この作品に、どんなアイテムを足そうか、と考えるのも、人形・ぬいぐるみを作る楽しみのひとつなのでしょう。